売上計上で気を付けたいポイント①:『お金』と『サービス提供』を分けて考える

『売上って、どう計上すればいいの…?』
『お金の流れとは違うの?』
『よく分からないから、入金と合わせておけばいいか…』

考え方を知れば、売上計上のタイミングで迷うことはなくなります。

基本的な考え方と気を付けたいポイントを書いてみました。

※これはお金

目次

『サービス提供』と『お金の流れ』は別

ここでお伝えしたいのは、

『入金=売上』ではない。

ということ。

売上は、『サービスの提供が完了した時点』で上げるものです。
ここにお金の要素はありません。

いくつかシンプルな例を挙げてみましょう。

例えば、下図のようなケース。

  • お金は先に受領
  • サービスは一定期間にわたって提供
    (サブスクのようなイメージ)

事業年度の終わりまでに『6か月分のサービス提供が完了』していますので、
売上高は『60万円』となります。

ここで注意したいのは、『入金時に売上高80万円』としないこと。
もちろんテクニックとして『入金時に売上計上、期末時に整理』ということはありえますが、整理を忘れると大変なことに。。

特に事業年度を跨ぐ取引は気を付けましょう。

他のパターンとしては、①の後払いのケース。

この場合も、事業年度の終わりまでに『6か月分のサービス提供が完了』しており、
売上高は『60万円』で①と同様です。

『お金の流れ』が『売上計上に影響を与えない』のが、比較で分かるかなと。

その他には『一時点』で売上を計上するケースもあります。
例えば、何かしらの制作を請け負い、納品するようなサービス等の場合です。

このケース③では、『サービス提供の完了』が次の年になりますので、『売上計上はしない』ことになります。
(お金は前受金として計上)

反対に、『サービス提供の完了』が先で、入金が後になる以下のケース④では、『売上80万円』が計上されることになります。

以上、まとめます。

サービス内容、種類、提供方法等を区別する

このように、売上計上のタイミングは『サービス提供の仕方』によって変わります。

そのため、サービスの内容や種類、提供方法、時期などを分かるように整理しておくことが重要かなと。

  • お客様ごとにリストを作る
  • 受注管理シートを作る
  • 販売管理システムを導入する

事業規模によって対応が様々ですが、共通点は『売上の情報を整理する』という点です。

複数のサービスを提供している場合はもちろん、単一のサービスのみでも会計処理の基礎となるため非常に重要です。

サッと分析できるように

分析の方法や視点の詳細は別の機会に書きたいと思います。

そのために大切なのは、やはり情報の整理です。
会計士や税理士の視点としては、サービス別、相手先別、売上計上時期別など様々な視点で売上高の内容を把握します。
これが整理できていないと、内容が不透明で把握しづらくお互いに時間もかかることに。

1つの取引に対し5W1Hの観点から説明が可能なように整理しておけば良いかなと。

では、また次回。

編集後記

◇日記
昨日はオフ。早朝ランとブログ執筆はいつもどおり。
日中は公園と買い物へ。
長男は体調が少し悪く、空手はお休み。
次男が成長とともに、振り回され気味です。。
(嬉しくもありますが、大変です。。)

◇ブログネタ経緯
会計ネタを書いてなかったので、久しぶりに書きたいと思い執筆

◇1日1新
税務調査の連絡が来たら読む本

◇今日の一冊
大切なキミに贈る本(再読)

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この記事を書いた人

●1990年4月生まれ。東京都出身。
●『時間とお金』『家庭と仕事』『思考と行動』の悩みをサポート。
●IT、発信、営業、会計、税金に強みを持つ。
●公認会計士。
●3児(みんな男の子)の父。

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