借入金返済のデータ入力を効率化:自動連係でのズレを防ぐコツ

『会計ソフトの自動連係だと、うまくいかない…』
『毎回手入力で修正は大変…』
『さくっと、できないかな…』

会計ソフトの自動連係機能(預金データやクレジットカード明細の連携)は便利ですが、
必ずしもすべてを適切に処理できるわけではありません。

借入金の返済などは、その代表かなと。
ただし、一度適切に設定できれば、その後は楽になります。

※なぜか返済予定表がPDFのみ…

目次

自動連係任せにすると…

会計ソフト(freeeやマネーフォワード、弥生会計など)には、自動連係機能が備わっています。

銀行口座を登録しておけば、入出金に合わせて自動的にデータ反映をしてくれるもの。

便利ですが、すべてを適切に反映はできません。

例えば、借入金返済を考えてみます。

  • 毎月の返済額:100
  • (内訳)元本:90
  • (内訳)利息:10

このようなケースを想定すると、本来は以下の仕訳になるはずです。

■あるべき

しかし、会計ソフト側では『支払利息』の数値を持っていないため、これを認識できません。
そのため、『すべて借入金の返済』のような形になります。

■自動連係そのまま

したがって、あるべき形にするため、『支払利息』と『借入金』を調整する必要があるのです。

■調整

支払利息の金額を月ごとに反映しておこう

①月ごとに反映しておきたい理由

自動連係のまま放置しておくと、

①月ごとの損益が正しく把握できない
②借入金の残額が分からなくなる
③まとめて修正する際に、大きな手間になる

ことが想定されます。

そのため、最初のタイミングで支払利息の金額も月ごとに反映しておくことがベターです。

  • 手動で入力する
  • 自動でインポートする

の二通り考えられますが、誤りを回避するため手動は避けましょう。

通常の金融機関であれば、返済予定表をcsvやExcel形式で入手できると思います。
(できなければ、問い合わせるか後述のデータ化をしましょう)

②インポートの仕方

インポートデータは、最低限の情報があれば良いかなと。
必要であれば、タグ付けや部門設定はまとめてできますので。

freeeの場合

振替伝票データを選び、Excelファイルをアップロードします。
Excelはこんな形で👇
Book1

読み込むと、下記のような形で会計データの形で表示され、問題なければ登録をしましょう。
(間違っていても後で修正できます)

これで、支払利息の反映ができました。

なお、上記は今年分だけのデータですが、返済終了までの予定がすべて分かっていれば、
全て登録しておくこともアリかなと思います。
※freeeの仕訳のインポート方法はここに記載がありますので、参考まで。

なお、freeeの場合は、『借入金管理アプリ』なるものがあります。
しかし、登録する項目が多かったり、借入本数が少ない場合、手間もかかるしいらないかなーと。

マネーフォワードクラウドの場合

マネーフォワードの場合も、基本的な手順は同様です。

インポートの仕方は、ここで解説もされています。

ポイントは『サンプルフォーマットを全て埋めないようにすること』です。

最低限、「取引日」「勘定科目」「金額」の3つが満たされていればよいので、まずはこの項目だけ埋めるようにしましょう。

その他の会計ソフト

他の会計ソフトも考え方は同様のため、詳細は割愛します。

③データ化の方法(OCRかAIか)

さて、上記はcsvやExcelデータが事前に準備できていることが前提でした。

しかし、冒頭の写真のようにPDFデータしかないことも。
(本当にやめて欲しいですが…)

手作業でやると非常に時間もかかり、ミスも多くなるので自動化したいところ。

OCRソフトは、それなり料金もかかる割に、イマイチな印象が…

そこでAIを利用してみます。

サービスは色々とありますが、今回はChat GPTGensparkで。

元資料はこんな感じで、そのまま読み取らせてみます。

『返済予定表をExcelデータにして(返済予定表の部分のみ)』

結果はこれ👇

◇Chat GPT

◇Genspark

少しイレギュラーな形式だと、まだ精度は相当低いなーと。

必要な箇所のみの画像データを作って読み取らせれば何とか形にはなります。

これでも、『返済金額=元金+利息』の関係は崩れていないですが、
残高と検算等を行うと、一部の元金返済額が異なっていました(利息は差分で出している?)。

それっぽく出してはくれるものの、過信しないよう気を付けましょう。
(これはAIでも人でも同じですが)

月ごとに借入金の金額のチェックも

最後に、会計データに取り込んだあとの借入金残高のチェックもしておきましょう。

例えば、『8月末時点の借入金残高』が『返済予定表(原本)』と一致しているか確かめます。

freeeの場合、

  • 『表示期間』を8月まで選択
  • 絞り込みをクリック

  • 8月末の借入金残高が表示される
  • 返済予定表と一致を確認

一致していればOK。
不一致なら、何か誤っている可能性が高いため、会計データを見直しましょう。

以上、正しく設定できれば、月末の残高一致の確認のみで済むようになるので、お試し頂ければ。

では、また次回。

編集後記

◇日記
昨日は、祝日(秋分の日)でオフ。
早朝ラン&ブログ執筆から。
日中は、妻チーム(妻・長男・次男)は、長男の友達と公園へ。
夫チーム(私・三男)は、自宅でのんびりと。

夕方から友達が自宅に来て、夕食まで一緒に。
楽しそうに過ごしていました。

◇ブログネタ経緯
借入金の処理を楽にしたいなと思い。

◇1日1新
アルマーク2巻

◇今日の一冊
ヴィンランド・サガ29巻
(完結してしまいました。寂しい。)

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この記事を書いた人

●1990年4月生まれ。東京都出身。
●『時間とお金』『家庭と仕事』『思考と行動』の悩みをサポート。
●IT、発信、営業、会計、税金に強みを持つ。
●公認会計士。
●3児(みんな男の子)の父。

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