独立前に知っておきたい、社会保険料の考え方を整理してみる

「独立すると、社会保険料って自分で全部負担か…」
「国民健康保険の方が、安いって聞くけど」
「仕組みがよく分からない」

独立する時には、ほぼ必ず社会保険料の話が出てきます。

 会社員負担・会社負担/健康保険・社会保険・年金/労災・雇用保険……

など、なかなか頭に入ってこない言葉のオンパレードです。

詳細な計算方法まで理解する必要はありませんが、考え方は自分なりに整理しておいた方がいいでしょう。

今日は、「知らない人が多いけど重要」と考えられる点をお伝えしたいと思います。

※日本年金機構からの通知

目次

会社員はお得?│数字のマジック

会社員だと、会社が社会保険料の半分を負担してくれるからお得。

こんな話を耳にしたことは、ないでしょうか?

計算上・制度上は確かにそうなっているのですが、ここには見えにくい前提=数字のマジックがあります。

以下の条件で、一般的な考え方をしてみます。
(分かりやすいように簡易的にしています)

  • 年収500万円
  • 社会保険料率30%(会社負担15%、従業員負担15%)
  • 住民税、所得税など他の要素は考えない
  • 年収×社会保険料率で、保険料を考える

シンプルに考えると、「500万円×15%=75万円」が従業員が負担する部分です。

反対から見ると、会社も「500万円×15%=75万円」を負担してくれているように見えます。

事実、会社側の負担となっているのですが、経営者視点で見てみましょう

現状、会社側の負担額としては、「500万円(年収)+75万円(社会保険料)=575万円」となっています。

言い換えると、会社としては「人件費として575万円の支払いをする意思・能力がある」と言えます。

ここが、話のスタート地点です。

ただし、575万円をそのまま給与として渡すと、「社会保険料の負担が575万円×15%」となってしまいます。

そのため、「結果的に575万円になるように給与が決定されている」というのが実態です。

「社会保険料の会社負担15%」というルールがなければ、従業員の年収は575万円と設定されることになります。

その結果、構造的には

「会社負担分も含めた人件費の中で、給与水準が決まっている」
「実質的に、従業員が会社負担分も負っている」

といった形になっているのです。

会社員だと、会社が社会保険料の半分を負担してくれるからお得

という主張は、鵜呑みにしないように気を付けましょう。

国民健康保険はお得?│人数が増えると負担が増える

また、「国民健康保険は社会保険よりも安い」と言われることがありますが、注意が必要です。

どちらが有利かは計算ロジックが異なるためケースバイケースですが、

 国民健康保険は扶養者が増えるほど、負担が増える

という特徴があります。

反対に、

 社会保険は、扶養者がいくら増えても、負担は変わりません。

そのため、扶養者が多い方が独立すると、会社負担分を考慮しても、社会保険に加入していた頃よりも一気に負担が増えるというケースがありえます。

この点、認識されていない方も多いため、頭の片隅に入れておくと良いポイントだと思います。

小さな会社を作るのも選択肢の1つ

以上を踏まえ、合理的に「社会保険料の設定」を行っていく必要があります。

独立当初から大きく稼げるような方は不要かもしれませんが。

1つの選択肢としては、小さな会社を作るのも手です。

「マイクロ法人戦略」とも言ったりもしますが、「小さな会社」と「個人事業主」で事業を明確に区分して、会社役員の立場として社会保険料に加入するというものです。

この場合、役員報酬という役員の給料は自分自身で決定できますので、必要になる税金・社会保険料をある程度コントロールすることができます。

詳細は別記事で書くかもしれませんが、世の中にはいろいろな対策があるものです。

まずは「自分の場合、どれに当てはまるか」を調べてみるところからで十分です。
「調べて実践」を繰り返して、身につけていきましょう。

では、また次回。

編集後記

◇日記
 昨日は、早朝にブログ執筆・YouTube&セミナー収録から。
 広告メニューの見直し、セミナー配信設定、税理士研修など。
 夜はクリスマスの豪華夕食を。布団から戻ってサンタさんになりました。

◇ブログネタ経緯
 社会保険料関係の通知が届いたので。

◇1日1新
 デスク下のティッシュ収納グッズ
 (机の上のものが片付いて、いい感じです)

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この記事を書いた人

●1990年4月生まれ。東京都出身。
●『時間とお金』『家庭と仕事』『思考と行動』の悩みをサポート。
●IT、発信、営業、会計、税金に強みを持つ。
●公認会計士。
●3児(みんな男の子)の父。

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