明細を集めても、経理は終わらない|クラウド会計とAIの限界

freeeやマネーフォワードといったクラウド会計も、
ChatGPTやClaudeといったAIも、
経理を効率化してくれる便利なツールです。

ただし、両者の得意なことは異なります。

クラウド会計は、銀行口座やクレジットカードの明細を集めることが得意。
AIは、集めた情報を整理し、回答案を示すことが得意です。

どちらも「すべて自動で、正しく経理をしてくれる魔法のツール」ではありません。

いい意味で、その限界を知っておくことは重要です。

※画像は公式サイトから引用

Contents

「自動で取り込まれた=正しい」ではない

銀行口座やクレジットカードの連携で、
「誰でも経理ができるようになる」と思うかもしれません。

正しくは「それっぽく経理ができていると錯覚する」かも。

「自動で取り込まれた=正しい」と思いやすいからです。


また、MCPによってAIとクラウド会計を連携し、会計データを確認したり、処理方法を提案してもらったりすることもできるようになってきました。

それでも、「AIが処理できること」と「その処理が正しいこと」は別の問題です。

また、AIによる回答の精度は、以前より向上しているとは感じます。

ただ、会計や税務では、

  • AIに前提がきちんと伝わっていない
  • 取引の背景や目的を確認する必要がある
  • 一般論を、その人のケースに当てはめる必要がある

といった場面が、多くあります。


たとえば、以前「Netflixの利用料は経費になるか?」というご質問をいただきました。

これ、普通に考えればプライベートの費用です。
なので、事業には関係ないものとして、通常は経費になりません。

しかし、そのお客様は音源制作を事業としており、
Netflixの番組制作にも関わっていました。

そのため、仕事上の必要性や実際の利用状況まで確認すると、経費として扱える可能性も出てきます。

こうした背景を伝えずに、

「Netflixの利用料は経費になる?」

とだけAIに聞いても、その人に合った答えは返ってきません。

そして、クラウド会計にNetflixの明細が取り込まれても、利用目的までは分かりません。


シンプルな事例ではあるものの、本質がギュッと詰まっていると思います。

銀行明細やクレジットカード明細を集約するうえで、クラウド会計は便利です。

ただし、その取引がなぜ必要だったのか、経費として扱ってよいのかまで、
明細だけで判断することはできません。

税金の初回相談40分(通常9,800円/税込)

👇以下の方は初回相談無料
開業5年以内 + クラウド会計(freee / MF)利用中または導入予定


40分で「税務・経理の不安」と「次の一手」を整理

初回相談はこちら

数字に表れない背景は、人間が確認する

もちろん、
「前提条件を踏まえた回答をもらえばいいのでは?」と考える方もいるでしょう。

その使いかたもアリかなと。

しかし、その「前提条件」や「なぜその取引をしたか」といった目的・背景は、
数値だけ見ていても分からないことがほとんどです。

お客様とコミュニケーションを取り、確認する必要があります。
場合によっては、お客様自身もその背景を明確に言語化できていないことがあります。

数字や明細だけでは足りない情報を確認し、本人もうまく言葉にできていない背景を一緒に整理する。
そのうえで、AIの回答も参考にしながら最終的に判断する。

ここは、まだ人間が担う領域かなと。


そして、材料をAIに丸投げして、それっぽい答えが出てきても、最後は人間による「味見」が必要です。

「こういう状況なら、こちらの考え方ではない?」

と問い返すと、手のひらを返して、正反対の回答を出してくることもあったりします。

限界がある=悪い、ではない

限界があることは、別に悪いことだとは思いません。

人間にもたくさん限界はあります。

記憶量だったり、作業スピードだったり、身体能力もそうでしょう。

限界を知る意味は、
むやみに1つのことに固執しなくなることです。

これはムリ、だから別の方法で補おう。

こういった発想を持てるようにしたいもの。


AIもクラウド会計もただのツールです。

限界もありますし、かえって誤りを誘発することもあります。

その限界を知って、別の切り口を組み合わせていく力を持っておきたいところです。

税金の初回相談40分(通常9,800円/税込)

👇以下の方は初回相談無料
開業5年以内 + クラウド会計(freee / MF)利用中または導入予定


40分で「税務・経理の不安」と「次の一手」を整理

初回相談はこちら

まとめ

「この資料を全部読み取って、正しい決算書を作っておいて」

そんな指示だけで決算書が完成する未来も、いずれ来るのかもしれませんが、
まだまだ遠いかなぁと。

AIやクラウド会計を使う側にも、結果を検証する力が必要です。
そして、資料だけでは、取引の背景や必要性、事業主の考え方などは見えません。

経理に過度な時間をかける必要はないと思いますが、
少しは自分の経理と向き合う時間があってもいいかなぁ、と思うのです。

編集後記

◇日記
 昨日は午前中はオフ。
 三男の突如の発熱により。
 午後は経理構築サポート、Google広告の再開など。

◇ブログネタ経緯
 ふと浮かんだネタ

◇1日1新
 つるやか 稲庭風細うどん 2食入

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
Contents